ラブホテル密会 仕事の打ち合わせ 言い訳

1. 「ラブホテルへの出入り」は不貞行為の強力な証拠

民事裁判において、不貞行為（配偶者以外との性的な関係）を証明するためには、明確な証拠が必要です。 

性行為の瞬間を直接撮影することは困難であるため、裁判所は「間接的な事実」から総合的に判断します。 

この時、最も有力な間接的証拠とされるのがラブホテルへの出入りです。

なぜなら、ラブホテルは「性行為」を目的とした施設であるという社会通念があるからです。 男女が一緒にラブホテルに入り、一定時間滞在して出てくるという事実は、特別な事情がない限り肉体関係があったと推認するのが一般的です。

市長の「仕事の打ち合わせ」という言い訳は、この社会通念に照らして極めて不自然であり、裁判で信用される可能性はまずありません。 

2. 裁判で認められる「客観的な証拠」とは？

不倫調査で得た証拠が裁判で有効と認められるためには、**「客観性」と「信用性」**が重要です。

探偵が作成する調査報告書は、以下の要素を含むため、高い証拠能力を持ちます。

• 時系列の記録: いつ、どこで、誰と会ったか、どのような行動をとったか、といった事実が詳細に記録されます。

• 写真や動画: ラブホテルへの入退室、不倫相手とのツーショットなど、決定的な瞬間を捉えたものが含まれます。

• 第三者による記録: 利害関係のない探偵が、冷静かつ客観的に調査した結果である点が評価されます。

もし市長のケースで探偵が調査を行っていたら、以下のような報告書が作成されるでしょう。

• 「〇〇月〇〇日午後8時15分、市長が女性と共に前橋市内のラブホテル『〇〇』に入室」

• 「同日午後9時30分、2人がホテルから出てくる様子を撮影」

• 「複数回にわたる同様のホテル利用記録」

このような詳細な記録が揃えば、「仕事の打ち合わせ」という言い訳は完全に崩壊します。 裁判官は、複数の事実を総合的に判断しますが、ラブホテルの利用という事実は、他の証拠（メールやSNSのやり取りなど）がなくとも、単体で不貞行為を強く推認させる証拠となります。

3. 「ラブホテルは例外」と主張することは可能か？

ごく稀に、本当にやむを得ない事情でラブホテルに入ったケースも存在します。 しかし、その場合は「急な豪雨で雨宿りした」「体調不良で休憩した」など、明確で合理的な理由が必要です。 そして、その理由を証明する客観的な証拠（例えば、豪雨の気象記録や医師の診断書）が求められます。

しかし、「仕事の打ち合わせ」という理由は、ラブホテルを利用する合理的な理由として認められません。 むしろ、その言い訳自体が不貞行為の事実を隠蔽しようとする姿勢と見なされ、裁判官の心証を悪くする可能性が高いでしょう。